2013.01.19 Saturday
円空の味がわかってきたぞ
飛騨の円空-千光寺とその周辺の足跡@東京国立博物館にいってきました。
湯島で降り、格安チケット屋を覗いて、前売り価格800円でチケットをゲット。
京成駅側の入り口から公園に入る。
寒いけど澄み切った空と空気が気持ちイイ。
ずっと長い間行われていた噴水の工事も終わって、すっきりキレイになりました。
左右に、スタバとPARK SIDE CAFEという2店のロッジ風、カフェが向かい合い、公園全体がずいぶん洒落た雰囲気に変わっています。
東博のゲートをくぐると、いつもワクワクする。
いざ。
入り口でお迎えしてくれたのが、50cmほどの賓頭盧尊者像。
うーん、いい顔してる。多くの人々に撫でられてきたので、頭はテカテカww
ちょうど、頭の大きさが掌におさまっていい感じ。触れませんけどね。
そして衣紋のノミ痕がすごい。
シュッ、シュッと、一彫で一彫で形ができあがっていることがわかる。
これぞ円空ですね。
そして奥には、ががーんと3メートル近い像。
こんな大きな像も彫っていたとは知らなかった。
トーテムポールのごとく邑の守る。
行脚し、世話になった土地の人々に、一宿一飯のお礼としてたくさんの仏像を彫ったんですね。
ある山間の邑では、山にこもり彫刻に専念し、お腹がすいたら、彫った仏像を川に流す。
それを見つけた村人が、仏像を授かるかわりに、円空にご飯を持ってくる。
また、ある邑では、円空の彫った三十三観音を、病気になった家がその1体を持ち帰り、病床に供え、元気になったらお寺へ返したといいます。
貴族やお寺のためだけではない、身近な仏像。
実はつい最近まで、自分はこの円空仏に興味がありませんでした。
民芸品のような、簡略化された造形。江戸時代という年代もあまり重みを感じません。
しかし、その円空の生き様、そこから生み出される仏像の表情、やさしさ。独創性ある仕事。
自分は、その姿に強く憧れるのです。
円空仏:特別展示会場は撮影一切禁止なので常設展の一躯
リニューアルした東洋館:耐震補強のため、こちらもずっと工事中でしたが新年からオープンした模様。中層の入れ子フロアをもつ、吹き抜けの大空間。階段の踊り場も便所もすべてキレイ!
法隆寺宝物館のライブラリー:いつ行っても人がいない。超大型の仏本がそろう。ソファーがよい。つまり、最高の昼寝場所。